ガス浸炭からダイレクト浸炭へ切り替える際の制約(対応不可なワーク形状や焼入れ条件)はありますか?
従来のガス浸炭からダイレクト浸炭へ切り替える際、対応不可なワーク形状や焼入れ条件といった制約は基本的にありません。 ガス浸炭で対応可能だったワークは問題なく移行でき、浸炭深さも同様に0.2〜3.0mm(時間をかければそれ以上も可能)の範囲で自在に制御できます。むしろ、ガス浸炭ではガス置換不足で困難だった「細孔」や「止まり穴」などの複雑な形状に対し、ダイレクト浸炭は独自のパルス方式によって部品の内外にわたり均一な浸炭層を形成できるという優れた適性を持っています。
さらに、雰囲気中に酸素を含まないため「粒界酸化(表面異常層)」が原理的に発生せず、熱処理歪みも極めて小さく抑えられるのが大きな強みです。事例として、産業機器用ノズルへのダイレクト浸炭実績がございます。従来のガス浸炭ではノズル内部の浸炭層が薄くなる課題がありましたが、ダイレクト浸炭のパルス方式により細孔内部まで均一な浸炭層の形成に成功し、長寿命化と品質向上を実現しました。
