ダイカストマシン用スリーブのガス酸窒化処理

こちらはダイカストマシンに使われるスリーブへガス酸窒化処理を行った熱処理 加工事例です。

自動車部品や建機部品を製造されているお客様から、「スリーブの内面に溶けたアルミニウムが凝着してしまい、注入を続けると使えなくて困っている。」というご相談をいただきました。従来は耐摩耗性向上のため一般的なガス窒化処理を施していましたが、今回のお客様は凝着によるライン停止や交換頻度の増加が大きな課題となっていました。

そこで当社では、一般的なガス窒化ではなく、ガス酸窒化処理をご提案いたしました。ガス酸窒化処理は、窒化処理後に酸化処理を行うことで部品表面に緻密な酸化皮膜を形成する工法です。この酸化皮膜が溶融アルミニウムの凝着を防ぎ、耐摩耗性を向上させます。ガス酸窒化処理を施した結果、スリーブの耐久性が向上し、金型の寿命が大幅に向上しました。

当社では、ガス酸窒化処理や各種窒化処理など、様々な種類の表面改質熱処理に対応しており、お客様のご要望に応じた機能・品質を保ちつつ、機械部品の長寿命化に貢献いたします。機械部品の摩耗や凝着、腐食でお困りの方は、まずは熱処理技術ナビまでご相談ください。